投稿者:第2建築部 日比野

この度、お客様のご自宅で増築工事を担当させて頂きました。
昔ながらの入母屋造りで本屋普請の建物ということもあり、現在主流となっている工場加工(プレカット)での施工が
困難だったため、土台・柱・梁といった構造材をはじめ、
その他の材料すべてを大工さんに現場で【墨付け・手刻み】という工法を用いて造ってもらいました。

【墨付け】は材料に加工位置を記す作業で、【手刻み】は墨付けで記した箇所を手作業で切ったり掘ったりして加工する、
工場加工(プレカット)がまだ無かった時代に主流だった施工方法です。

防火水槽の設置1
現場はクレーン車やユニック車を入れることができなくて、材料の組立(建て方)も手作業だったため、
大工さんを4人投入したところ、見事なチームワークで工事を進めてくれました。
特にベテランの大工さんは、俊敏な動きで現場を指揮しながら、
すごいリーダーシップで問題なく進めてくれました。

技術の継承というと少し大げさかもしれませんが、実際の現場で【墨付け・手刻み】をベテラン大工さんから
直接学ぶ機会は、若い大工さんたちにとって貴重な経験になったのではないかと思います。